Art works


作品のジャンルである「日本画」は、

天然石や色硝子を砕いて粉状にした”岩絵の具”や、自然の土を絵の具として使用します。

その岩絵の具の質感と、中東諸国のタイル装飾や砂漠世界に親和性を感じ、

イスラム圏に生きる女性をモチーフに作品を制作し ています。

イスラム圏の女性たちは、女性的で美しいとされる髪や、地域によっては目以外の姿を布で 覆い隠します。

それらの衣装は諸外国の人々から、性差別的だと偏見を持たれたり、危険なイメージを持たれることも少なくありません。

しかし彼女たちは、価値観が多様化する現代においても自国の文化や価値観を大切に、

限られた中でも最大に、おしゃれや自己表現を楽しんでいるとのことでした。

私は特定の宗教などを持たない、彼女たちから遠く離れた文化圏の人間として、

世界に左右されない彼女たち独自の美意識、奥ゆかしい美しさ、芯の強さ、

そして文化や習慣は違えど自分と似たひとりの女性であることを、私の生まれた国独自の絵の具を用いて表現しています